国家試験の内容と難易度


国家試験の内容

薬剤師になろうとするときに避けて通れないのが、国家試験。
この国家試験は薬剤師法に基づいて、厚生労働省が実施しているもので、かつては年に二回行われていましたが、1988年から年に一回の実施となっています。

試験問題は、厚生労働用医薬食品局が監修し、薬剤師試験委員という人たちによって作成されます。 試験内容は、薬剤師となる際に必要となる知識を網羅したものとなっており、とても幅広い分野から出題されます。 また、薬剤師国家試験は4年くらいの間隔で試験内容が見直されています。これは、研究が進んだり薬剤師としての業務内容が変化していることが理由で、 このため、対策を立てたり難易度の基準を考えるために過去の試験内容というのはあくまで目安としか使えないということを理解する必要があります。

2012年から新課程と呼ばれる6年制のカリキュラムを修了した学生らが受験する新薬剤師国家試験があったことも考えると、 それ以前、つまり2011年以前の問題は問題の難易度を測る基準にはならないと考えるのが妥当でしょう。

具体的にいえば、2011年までは基礎薬学60問、衛生薬学40問、薬事関係法規及び薬事関係制度20問、医療薬学120問で約65パーセント以上の総得点を獲得し、 各科目35パーセント以上の得点を有する者が合格とされました。しかし2012年からは問題内容が一新されています。

こまかく試験内容を言えば、分野は物理・化学・生物・衛生・薬理・薬剤・病態薬物治療・法規・制度・倫理・実務とわかれています。 そしてそれぞれに必須問題、薬学理論問題、薬学実践問題という出題内容があり、それぞれに10問から30問ほどが割り振られています。 (ただし実務の分野のみ、薬学理論問題からの出題はなく、その代わりに薬学実践問題85問が出題されます)。合計の問題数は345問となっています。 日程は通常二日間にわたっておこなわれ、全てマークシート形式です。

国家試験の難易度

薬剤師国家試験には受験資格が必要なので、基本的には毎年の受験者の質は均一であるようにも見えますが、 薬剤師国家試験の合格率というのは毎年ずいぶんと上下しています。

数字で言えば、合格率が80パーセント後半を記録した年もあれば、50パーセントを切った年というのも存在します。 考えられる理由はいくつかあり、そのひとつが、この国家試験の出題形式が約4年ごとに見直されているということです。

これは、日夜薬学の研究がすすめられており、その年によって身につけなければならない薬の知識量が変化していることや、 薬剤師としての仕事の内容もまた、時代とともに変化しているためです。4年ごとに変化するため、 ちょうど変化する年に当たった場合は対策を立てるのが難しくなってしまうということが考えられます。
また、薬学は以前は四年制のカリキュラムでしたが、現在は六年制のカリキュラムが組みたてられており、 一部の年の合格率はその移行期間であったことも頭に置いておく必要があります。

人によっては60パーセントから80パーセントの周辺に合格率があるということは難易度はそんなに高くないんじゃないか、 ということを考える人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。 先ほど書いたように受験資格というものがずいぶん絞られているということを考慮しなければならないのです。

また、難易度といっても、国家試験の対策をしっかりしているかどうかということにも左右されます。 大学によってはその大学の入学志望者を増やすために国家試験の合格率を重視し、対策をしっかり行っているところもあれば、 研究者などの輩出に力を入れ、試験の対策はあまり行わない大学もあります。 なんにせよ、薬剤師国家試験に合格するためには、六年間しっかり勉強することが大切です。